結論を先に言いますと、アル綿で消毒してから30分程度で消毒前に近い生菌数がある状態になります。

何年か看護師をしていても知らない方も多いと思います。
多くは、採血でしたら刺す前にできるだけ直前に消毒しますし、なにかを酒精綿で拭く際もその必要時においてだと思います。
そうすると、消毒後何分まで効果があるのかを知らない看護師も多いでしょう。
しかし、イソジン消毒するケースを考えると消毒の効果時間についてはイソジンがダントツによいのです….

イソジン消毒の効果は?注意点は?イソジン焼けとは?

さてエタノールの消毒効果はどうか?が気になるかと思います。
実際に、実験を用いたレポートの報告*がありますので紹介したいと思います。
以下のグラフをみれば、一目で30分程度で消毒前に近い生菌数の増加がみられます。

また、消毒回数によっても菌数の増加の変化があります。
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さらに、その菌を電子顕微鏡で見たらどうかという実験もされています。
これも、一目で菌が変性していることがあきらかです。
エタノールが細胞壁面より、細胞質内へ浸透し細胞障害を与えて、死滅させていることを示しています。
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実験概要
健康成人(男性1名、女性3名)の右手孔最部を消用エチルアルコール(エタノール;769~814Vo1%含
有)をカット綿に浸し、酒精綿として1,3および51111
清拭後、5分、15分、30分、1時間および2時間
後に消毒部位の残存生菌数を求めた。このとき、3およ
び5回の清拭では1回ずつ酒精綿を取り替えた。

*筑波技術短期大学テクノレポートNo6

アル綿が使えない、アルコールアレルギーの方でも使える消毒薬についての記事も書いてます。
ぜひこちらも参考にしてみてください。

アルコール(エタノール)がアレルギーで消毒できない、代わりになる消毒液