よくない書き方
5月12日
7:00 食事を配膳するため、訪室すると不在で脱走している。同部屋患者からの情報では6時30分ころ部屋を出て行ったりきたり、戻ってきてない?と情報あり!
病棟を探すが不在!
警備室に電話連絡し、患者をみかけてないか確認するとみかけてないとのこと。
患者の自宅に電話連絡するが、自宅にも戻ってなく、捕まらず家族にもし、帰ってきたら連絡をくださるように話す。
Fさんはボケている。たまに、死にたいと話すと家族から聞いていたため早急に対処する必要がある。
夕方、長男から「自宅近くを歩いてたところを見つけた。現在、病院に向かっている」と連絡あり。
18:00 家族に連れてこられ、帰院。
良い書き方
5月12日
4:00 廊下を歩いているため声をかけるが返答なく、そのまま自室へもどる。訪室すると、ベッドで臥床し、閉眼している。 看護師C
5:00 入眠中 看護師C
6:00 「いつも通りよ」と話される。 看護師C
7:00 食事を配膳するため、訪室すると不在。同部屋患者Dさんからの情報では「6時30分ころまでは物音をしていた思う」とのことであった。 看護師C
看護師2人で、病棟内とエレベーターホームなどを探すが不在
7:30 E看護師長、当直医〇〇にその旨を報告する 看護師C
7:50 連絡先である夫と長男宅に連絡する。 看護師C
夫より「自宅には帰っていない」と返答あり、長男宅は通じなかったため留守番電話で「至急電話ください」と留守番電話に残した。 看護師C
8:00 看護部緊急連絡網により各病棟の探索、警備員の院内および敷地内、敷地近辺を探索したが発見できず。 看護師G
8:20 E看護師長とD看護部長、病棟看護師で病棟出口の監視カメラで見ると、Fさんが外へでたところが確認された。 看護師G
8:50 F氏の夫が来棟、E看護師長と主治医に連絡する 看護師G
9:00 E看護師長,B主治医、I院長と夫が話し合い、希死念慮もあることもあることから警察へ捜索願いをだすことになる。 看護師G
9:30 H警察官来院、N看護師が状況を説明する 看護師G
10:30 夫は、Fさんが立ち寄りそうな場所を探しながら自宅で待機するとのこと。携帯電話の番号を確認する 看護師G
11:00 連絡なし 看護師G
11:30 長男から病棟に電話があり、「Fさんが自宅近くを歩いているところを発見したと警察からの連絡があった」と報告を受ける。これから、〇〇警察の警察官と夫と長男と病院へ帰るとのこと。 看護師G
12:30 〇〇警察の警察官と夫と長男と3人で帰院する。「家に帰りたかった」「もう、治療したくない」と話される。BP132/62mmHg,T36,7℃、P89回/分、
気分不快なし
E看護師長、B主治医にその旨を報告する 看護師G
ポイント
・記入看護師を記入する
・事故発生前の様子を記入するようにする
・「脱走」とは記入しない。不在などと記入する。
・びっくりマーク「!」は看護記録には記入しない。客観的記録ではなくなってしまう
・看護長、主治医への報告、他看護師への報告もし、病院全体で報告するようにする。看護長名や主治医名や他看護師名を記入するようにする。
・電話につながらない場合でも留守電に残したことを記入する。
・電話で「捕まる」「捕まらない」という表現は正しくない。電話につながらないなどと記入する。
・看護記録では「家族」という表現せずに具体的に「長男」「長女」「妻」「母親」と記入する
・事故発生の原因となる患者の言動を記入するようにする
・時間を追う必要がある看護記録は、経時記録で看護記録を記入するようにする。
・事故発生から、必要な行動も経時的に記入する(師長、部長、主治医、警備員、家族、警察に報告したことや、探索した箇所、探索した人など)
・ボケは看護記録には正しくない、事故に関する疾患名であれば書く。まだらボケといわれる言動のみを記入する
・よくない書き方では、「早急な対処」とあるが、具体的な対処を書くこと。
・夕方、朝方、深夜などとは書かず、具体的な時間を記入する。
・帰院時の患者の状態(言動)やバイタルサインを記入する。疾患に関して記入した方がよい観察ポイントを記入する
・帰院の報告も看護記録に記入する