ウィンスロー孔とは?ウィンスロー孔ってどこの位置?

ウィンスロー孔とは、網嚢孔ともいいます。
このウィンスロー孔はお腹の中にできる隙間です。

腹腔の最下部にあるため、体液が溜まりやすいため消化器の術後ドレーンに適しているためここによくドレーンの挿入にされます。
ドレーンを通して排液から、術後の出血の排液、縫合不全・感染などの早期発見などの情報を得ることができるので留置されます。

場所は?

この位置がポイントとなりますが網嚢という腹腔への入り口のことで胃と肝臓の後ろあたりです。

ウィンスロー孔の構造

では詳しい構造についてみてみましょう。
孔になっているので、ドレーンがずれにくく、抜けにくい構造になっています。下の図は、「図ありでお腹のドレーンで詳しく」という記事でも説明しました。
これだけでは、いったいどこにあるかイメージがつきにくいです。
そもそも、ドレーンを留置する目的は排液のためであり液がたまりやすいところに留置します。
人間な体の中は複雑なため、平面の図ではなぜそこにドレーンをいれるのかを理解できていない看護師は多いです。
ですが、腹腔内の構造をしっかり理解した上で、ドレーン留置の目的とともに理解する必要があります。

doren

そこで、体の横から見た断面図をみれると、なぜドレーンをウィンスロー孔に入れるのかが分かると思います。

doren

ウィンスロー孔とダグラス窩にドレーンを入れる根拠(理由)は?

①ドレーン先端の挿入部周囲の体液をドレナージさせたい(排液させたい)から
②腹腔内で最も低い位置にあたるから(ダグラス窩)
③特に腹腔内(体内)で液がたまりやすい部分だから
です。

まとめ

網嚢という腹腔への入り口がいまいちピンとこない方も多いでしょう。
私もそうでした苦笑。手術室、ICUなどでは特によく聞かれますが正確な場所を知っている人は少ないです。
ただ、ウィンスロー孔は外科の消化器手術後によくドレーンが挿入されるのでこの「ウィンスローは知っていて当然でしょ?」
と常識になっています。術後看護としてドレーンはとても大事なポイントなので看護師であればぜひ覚えておきましょう。