抗真菌薬(膣錠・膣坐薬)とは
抗真菌作用により真菌(カビ)の一種であるトリコモナス膣炎やカンジダ菌などによる女性泌尿器の感染症などに用いられる外用薬です。
膣錠を使ったことがない人は
「膣錠って何?本当に直接入れるの?」
と思う方もいると思います。
本当に膣に入れるので膣剤(もしくは膣錠)といいます。
膣カンジダ症とは?
免疫力低下やホルモンの変化などにより膣内のカンジダという真菌(かび)が増殖し、おりもの異常や痒み、膣の刺激感などがあらわれる。真菌(かび)は細胞膜により覆われていてこれがないと生きていけない。
膣カンジダ症の薬とは?
例:オキナゾール錠
例:クロマイ錠
膣内のカンジダという真菌(カビ)が増殖し、おりもの異常や痒みなどがあらわれる真菌は細胞膜により覆われていて、これがないと真菌は生きていけない本剤は真菌の細胞膜を障害することにより真菌の細胞膜合成などを阻害することにより抗真菌作用をもつ薬
軟膏:フロリード軟膏など
治療の基本は
患部の清潔を保つことが基本です。また、アルカリ性石けんなど刺激性のある洗浄剤の使用を控えて、通気性のよい下着を着用し、相手に感染させる恐れがあるので性交渉は避けるようにします。治療薬には、膣錠、軟膏などがあります。
使い方は?
1.使用前に手指をきれいに洗い、包装から薬を取り出す。
2.外陰部を清潔にした後(お風呂のあとがよい)、中腰などで膣坐薬は、とがった方から膣内に入れ、膣錠は、人差し指と中指ではさみ膣の入り口まで持っていき、膣に入ったら人差し指で膣内に深く挿入します。
体位は?
姿勢は力が入りにくい姿勢がよく前傾姿勢で座った姿勢や膝をついた姿勢、立
て膝の姿勢、側臥位など
看護師がいれる場合は、あまりないと思いますが…
・羞恥心に配慮する
・側臥位になってもらい、タオルで隠せることは隠す
・膣剤を挿入する際は、口で大きく深呼吸してもらいながらいれる
・座薬を挿入するようにキシロカインゼリーをつかい挿入する。
主な副作用や注意点は?
・刺激感、痒みなどがあらわれる場合があります
・溶けやすく、しっかり膣の中に入らないと外へでてきてしまうおそれがあるの
で注意しましょう
なかなか膣錠が入らないけどどうしたらいい?
も参考にしてみてください。
「本当になかなか入らない」
って方は多いです。
あまりに何分も膣に薬を入れようとして痛い上に、薬が溶けてしまうこともあります。
そのためいくつか膣剤を膣にいれるコツと方法があるので参考にしてみてください。
・膣錠を水やローション・病院処方の麻酔薬入りのキシロカインゼリーでつける。
お風呂上りなどに挿入する。
膣錠を入れる際に痛むのは、膣の入り口が潤っていないからです。
乾いたまま挿入しようとすれば、痛いです。
・痛みを軽減するために膣剤につける麻酔薬入りのキシロカインゼリーを処方して
くれる場合もあります。
・膣錠は、「1日1回の膣錠」を一般的に6日間継続使用する、「週1回膣錠」の薬があります。
基本、1日1回の膣錠が処方されることが多いですが、週1回膣錠に変更できる
場合もあるので相談してみてください。
*カンジタの症状がおさまれば、薬は服用しなくていいです。
カンジタはストレスなどにより再発することも多いためその時はまた服薬は必要な場合があります。
・膣錠を挿入する時は、大きく息を吐きながら、なるべく体の力を抜くようにし
ます。
・姿勢は力が入りにくい姿勢がよく前傾姿勢で座った姿勢や膝をついた姿勢、立
て膝の姿勢、側臥位などを試して、自分が痛くない方法で行うようにする。
・性交の経験があっても入れにくいです。コツをつかめば入りやすくなるので、
焦らず行いましょう。
・病院ではクスコという器械で腟を拡げて、キシロカインゼリーなどを用いて腟
錠を入れます。
・患者の希望があれば、病院で毎回1日一回の膣錠をいれてくれる病院もあるの
で相談してみてください。
膣剤の料金は高い?
*もし、性感染症うたがわれる病院での受診をおすすめします。洗浄、塗り薬と膣剤で3000円、市販薬は塗り薬で千円以上、膣剤6錠で3000円ほどです。