国立がんセンターのホームページでは

『腫瘍マーカーとは、がん細胞の目印(マーカー)になる物質の総称です。いいかえると「がん細胞がつくる物質、またはがん細胞と反応して体内の正常細胞がつくる物質のうちで、それらを血液や組織、排泄物(尿、便)などで検査することが、がんの診断または治療の目印として役立つもの」と定義することもできます。』

と書かれています。

そのとおりです。

「身体の中にガン細胞が増殖してきた時に、そのガン細胞作り出し、
血液や尿中に出現してくる物質を腫瘍マーカー。」

つまり、がん細胞がどのくらいあるかということではないのです。
なので、腫瘍マーカーが正常値なら大丈夫ということでもないです。
定期的に癌の検査をしますが、腫瘍マーカーはほんの指標にすぎないのです。

よく、テレビやドラマなどでお腹を手術で開けてみたら予想以上に悪化していたということもありますよね?
腫瘍マーカーの検査以外にもMRI,CT,PETなどでも検査しますがじっさいには見てみないとどのくらいかということもあります。
腫瘍

十番クリニックHPより

 

名称 特徴 基準値
AFP 臓器特異性の高い腫瘍マーカーで、肝がん、卵巣や精巣の胚細胞がんで高値になります。まれにAFPが高くなる胃がんもあります。慢性肝炎や肝硬変、妊娠などでも値が上昇します。 10.0ng/ml以下
CA15-3 乳がんに特異性が比較的高く、主に乳がんの治療効果の判定や経過観察に用いられています。 25.0U/ml以下
CA19-9 膵臓がんをはじめ、胆道、胃、大腸のがんなど、主に消化器のがんで高値になります。 37.0U/ml以下
CA125 卵巣がんで高値になりやすく、その他子宮体がんや、膵臓、胃、大腸などのがんで高値になることがあります。子宮内膜症、月経、妊娠、肝硬変、膵炎などでも上昇します。 35.0U/ml以下
CEA 大腸がんなどの消化器のがんをはじめ、肺、卵巣、乳がんなどで高値になります。喫煙や炎症性疾患、肝硬変、糖尿病で高値になることもあります。 5.0ng/ml以下
CYFRA 扁平上皮がんで高値になり、主に肺の扁平上皮がんや頭頚部腫瘍の経過観察に用いられます。 3.5ng/ml以下
NSE 神経組織や神経内分泌細胞に特異的に存在する物質で、肺の小細胞がんや神経芽細胞腫などで高値になります。 10.0ng/ml以下
PIVKA-Ⅱ 臓器特異性の高い腫瘍マーカーで、肝臓がんで高値になります。肝臓がんの発見や経過観察にAFPと併用されます。 40.0mAU/ml以下
ProGRP 肺の小細胞がんで高値になりやすく、治療効果の判定や経過観察などに用いられます。 46.0pg/ml未満
PSA 前立腺に特異性の高い腫瘍マーカーで、がんの発見や経過観察に重要な役割を果たしています。前立腺炎や前立腺肥大で上昇することもあります。 4.0ng/ml未満
SCC 主に、肺や食道、子宮頚部の扁平上皮がんで高値になります。皮膚の病気で増加することもあります。 1.5mg/ml以下
SLX 肺がんなどで高値になります。偽陽性が少ないとされています。 38.0U/ml以下
I-CTP 骨の成分が分解されるときに放出される物質で、主に転移性骨腫瘍(がんの骨転移)を調べるために用いられます。 4.5ng/ml未満
腫瘍マーカー名 がんの種類
SCC 食道がん
CA-125 / CEASLX / CEA / CA-19-9 / CA-50 肺がん
CYFRA / SCCNSE 肺がん(扁平上皮がん)
ProGRP 肺がん(小細胞がん)
CEA / STN / CA-19-9 / CA-50 胃がん
CA-50 / CA-125 / CA-19-9 / CEA / Elasta se l / NCC-ST-439 / SLX / STN すい臓がん(膵癌)
AFP(α-フェトプロテイン) / AFP-L3%(AFPレクチン分面) / PIVKA-II 肝臓がん(肝細胞がん)
CA-50 / CEA / NCC-ST-439 / STN 大腸がん
CA19-9 / CA-50 / CEA 胆道がん
NSE 神経芽細胞腫
NSE 甲状腺がん
尿中BFP 膀胱がん
PSA 前立腺がん
BCA225 / 乳汁中CEA / CEA / CA-125 / CA15-3 / NCC-ST-439 乳がん
βHCG / SCC / STN / CEA / CA-19-9 子宮頸がん
βHCG / SCC / CEA / CA-19-9 / CA-50 子宮体がん
βHCG / CA125 / CA-50 / CA-54 / STN / SLX / CA-19-9 卵巣がん