細菌性膣症とは
どんな病気?
膣内環境が損なわれることによって発症します。
通常、膣内は乳酸菌により強い酸性に保たれています。ところが、ストレスや疲労による体力低下、膣洗浄のしすぎ、過度のセックスなどにより乳酸菌の自浄作用が低下して大腸菌などごく普通にいる細菌が膣内で繁殖することによって起きる病気です。
心配される性行為感染症とは異なります。
症状
魚臭帯下といわれる悪臭のあるおりもの、灰色のおりもの
痛みやかゆみを伴うことはほとんどありません。
今まで見たことのない色やにおいのおりものがあったら、早めに受診して治療を受けることをお勧めします。
忙しくてなかなか病院に行く時間のない方には、通信販売などで手に入る検査キットを利用することも可能です。
気をつけていただきたいこと
妊娠中は、原因菌が子宮に入り込み、胎児やへその緒に感染を起こしてしまうことがあります。その結果、おなかの張りや痛み、発熱、破水を引き起こし、流・早産の原因になることがあります。いつもとは様子の違うおりものが見られた場合は早めに受診して下さい。
予防
膣内環境をよくすることが一番です。
元通り乳酸菌が住み着くよう、夜更かし・暴飲暴食をせず、規則正しい生活リズムを作ることが大切です。
おりものの量やにおいが気になって、頻繁に膣洗浄することや石鹸で洗うことは禁物です。せっかくの乳酸菌を死滅させる行為になってしまいます。おりもの自体においを発するものではありません。空気に触れることによってにおいを発します。長時間のパット使用はにおいを強めることになり、洗浄したい気持ちを起こしてしまいがちです。
洗浄することよりも下着やパットの交換が効果的です。
また入浴時に体と一緒に石鹸やボデイソープでゴシゴシと洗ってしまいがちですが、できたら専用の弱酸性石鹸で洗うことをお勧めします。
治療
服薬(膣錠)
参考記事:膣錠の入れ方
例:オキナゾール
膣に繁殖した細菌を殺す、抗生物質の含まれた膣錠などが使われます。
抗生物質の腟錠を挿入します。治療を7~10日間ほど行うことで症状は軽快することが多いです。
外用薬
膣の中だけでなく外陰部にもかゆみや炎症がある場合に使用されます。
その場合は陰部に使用できる抗菌剤の入った塗り薬を使われます。