医療用潤滑剤ゼリーの使い方と効果
病院やクリニックでは様々なシチュエーションで医療用潤滑剤ゼリーを使用します。
例えば、直腸を見る検査をする時、胃カメラを挿入するときにもカメラの先端につけることもあります。女性の方の使い方としては、内診をする時にこの医療用潤滑剤ぜリーを使用すると、摩擦による抵抗が少なくなるので、痛みを最小限に抑えることができるという効果があります。
この医療用潤滑剤ゼリーは、以前はキシロカインゼリーが一般的に使われていることが多かったのです。しかし最近ではそのキシロカインゼリーの使い方が見直され、その代わりにKYゼリーを使用することも多くなってきています。もしも年代の古い医師がいる場合は、依然としてキシロカインゼリーはよく使われるものですが。
病院では、病気の診断のために様々な検査をすることがあります。また現在の症状を改善するために処置をすることもあります。その様なときに摩擦を避ける潤滑剤として、医療用ゼリーを使用することが多いのです。使用することにより、患者の負担や痛みを最小限に抑えることができます。
キシロカインゼリーとは?
キシロカインゼリーの成分には、リドカイン塩酸塩を含んでいます。
キシロカインゼリーは、リドカイン塩酸塩を有効成分とするジェル状タイプの表面麻酔薬です。
さまざまな部位の局所麻酔に使用することができますので使用用途は多いです。
リドカイン塩酸塩、即効性がある強力な局所麻酔薬なため局所麻酔薬としてよく使われます。
神経を一時的に麻痺させ、痛みを感じなくなります。
知覚神経や運動神経を遮断する作用があり、尿道麻酔や気管内挿管をはじめ、局所麻酔を必要とする処置や検査に使用されます。
キシロカインゼリーの塗布後、皮膚から吸収されると、すぐに効き始め痛みを感じなくなります。持続性もあるため、2~3時間は効果が持続します。いろいろな部位に使用可能なため、古くから局所麻酔薬として幅広く使用されています。
◆効果
表面麻酔
※効果には個人差がありますことを予めご了承ください。
◆用法
リドカイン塩酸塩として、尿道麻酔には通常成人では男子は200~300mg(10~15mL)、女子は60~100mg(3~5mL)を使用します。
気管内挿管には適当量を使用します。
なお、年齢、麻酔領域、部位、組織、体質により適宜増減します。
これは表面の麻酔をする効果があるため、気管内、尿道や直腸、また口腔内など粘膜に使用されることが多いです。病院で歯様々な検査や治療、そして看護技術を行う際に使用されています。またリドカインを含んでいるので、医師の処方箋の元にキシロカインゼリーの処方をもらわなくてはいけません。ただし、リドカインを含んでいるので、まれにショック症状を起こすことがあるので注意が必要とされています。特に皮膚から吸収する場合と粘膜から吸収する場合は、その吸収が早くなってしまい、麻酔効果が異なるので、ショック症状に注意が必要なのです。
KYゼリーとは?
KYゼリーの成分は、グリセリンです。
グリセリンというのは、水溶性でぬるぬるしているものなので、低刺激の潤滑剤ゼリーとして使用することができます。
別の名「グリセロース」とも呼ばれるアルコールの一種で、食品や化粧品、医薬品などにも幅広く使われていて無色透明の液体です。
”KYゼリー”はジョンソンエンドジョンソン製なためフランス製です。
グリセリンというのは、油などを原料とした天然グリセリンがあります。KYゼリーもその天然グリセリンを原料としているので、体に優しく安全に使用できるのですね。またKYゼリーの特徴はは、医薬品ではないということ。そのため医療用潤滑剤ゼリーとして使用する場合も処方箋は必要ではなく、購入することが可能です。そのため、ねばねばやべとつきはなくつけるとさらさらして使いやすいため夜に潤滑剤として使う方も多いようです。濡れにくい女性が痛まさせないための女性用の性感ゼリーですので感度が高まるとも言われ世界中で人気の商品なのです。
容量 | 82g |
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成分 |
グリセリン、水、グルコノラクトン、塩化ヒドロキシド、グルコン酸クロルヘキシジン(持続性皮膚殺菌消毒剤)、メチルパラベン(防腐剤)、添加物(乳化剤) *弱酸性・無色・無香性です。 |
使い方 |
・適量を濡らしたい部位へ直接塗布してください。 ・使用後は水で洗い流すことができます。 金属・ゴム・プラスチック等に対する腐食性もありません。 |
注意事項 | ・直射日光や高温多湿を避け、涼しい所に保管してください。 |
キシロカインゼリーとKYゼリーの違いと使いわけは?
キシロカインゼリーとKYゼリーの違いは、まずその成分にあります。麻酔成分であるキシロカインが含まれているかどうかということが大きな違いです。麻酔成分が入っているならば、当然副作用が起こるリスクもあります。麻酔成分が必要かどうか医療現場で使用するシチュエーションによりこの2つの使いわければいいのですが、もしも高齢者である、妊婦である、小児であるなどの前提条件があり、さらに抵抗力や免疫力、また全身状態を検討して、刺激の少ないKYゼリーを選択するというのも一つの方法です。