溶血とは?

「溶血(ようけつ)」って高校の生物の授業でも習いましたね。

溶血とは、赤血球が壊れている状態です。つまり細胞の体積が増えすぎると赤血球の膜が破れて、中のヘモグロビンが流出する事を言います。
そのため検査結果は正しい結果ではないです。
もし、溶血(+)と検査結果で書いてあったら正しい結果ではないことの報告と溶血になったのでもう一度採血し直してください。との意味があります。

溶血になるのはなぜか?

  • 勢いよく引いたり、血が引けないのに無理に引くと赤血球が破壊されてしまいます。
  • アルコール消毒後、が乾かないうちに採血すると穿刺時に針にアルコールは流入します。採取された血液とアルコールが混ざると溶血を起こします
  • 転倒混和時に強く振ると、赤血球が破壊されるおそれがあるので混ぜることは必要ですが強くふらないようにしましょう。
  • 22Gより細い針を使用していると細い針の中を赤血球が通りますのでなるべく、細すぎる針で採るのはさけましょう。

溶血にならないようにするポイントは?

  • 力を入れずゆっくり引き抜くイメージで無理に引こうとしないこと。
  • 緊急の場合など急ぐ必要があるかもしれませんが正確なデータを得ることの方が重要ですので溶血に気をつけましょう。
  • 採血後、管壁に沿ってゆっくりいれること。
  • 細い針で採血しないこと。
  • シリンジ+針でスピッツに入れる際に急いでいてもゆっくりいれること。
  • 血液量が足りなくても泡や空気の混じった血液を入れないこと。
  • 真空管採血をすること。

*真空管採血では原理上溶血しにくいため再採血防ぐためには真空管採血が統一するということもおすすめです
*採血時に溶血した場合、血小板凝集とは、直接関係ありません。

溶血の場合に、検査値が変動する値は?

高値になる血液検査項目

カリウム、LD、AST、アルドラーゼ、鉄、葉酸など

低値になる血液検査項目

BNP、インスリン

血清・血漿中よりも血球内の濃度や酵素活性が高い場合に高値を示します。

例えば、カリウムは血清・血漿中より赤血球内のほうに100倍以上の濃度で含まれているため、溶血検体ではカリウムの検査値が見掛け上高値になる場合があるのです。

溶血(+)で再採血

溶血(+)で再採血の指示が出ることは少ないです。
それは正しい結果ではないからです。
さすがに、溶血(+3)となると再採血になります。

混濁(1+)とは?

血清中に中性脂肪(トリグリセリド)が高いと、血清が濁ります。
なぜでるかは、こちらも前日に高カロリーな食事を大量に食べたり
「検査当日は食事を抜いて来てください」と言われたのに、
食事をしてきてしまった場合がだいたいです。
健康な人でも、食後は中性脂肪が高くなり、血清が濁ることがありますので、
検査の採血は、空腹時に行なうことの理由ともなります。
機械に掛けた検査値は正しく出ない事が多いです。

血液生化学検査のコメントよく書かれる乳ビとは?

食後採血など、血中に脂肪成分が多く濁っている状態です。
なぜでるかは、こちらも前日に高カロリーな食事を大量に食べたり「検査当日は食事を抜いて来てください」と言われたのに、食事をしてきてしまった場合です。
採血された血液の上澄み(血清)が乳白色に濁った場合、参考のために表記されます。
機械に掛けた検査値は正しく出ない事が多いです。

真空管スピッツの栓をはずして血液を入れているのはあり?

真空管スピッツの構造的にもわざとはずせるようになっています。
全員の患者に対してやる必要性はないですが、溶血してしまう患者などには有効な方法かもしれません。もし、やる場合があるとしたら溶血しないための1つの方法としてやっているのだと思います。ちなみに、私はやったことはないです。

採血方法により異なるコスト比較

結果から言いますとダントツで一番安いのは短針の真空管37円でした!

4種類の場合によるコストとは?
①針 + シリンジ20mL =8+63=71円
②翼付針 + シリンジ20mL =90+63=153円
③短針真空管    =37円
④翼付針真空管   =150円

(ニプロHPより価格調査しました。)

1ケあたりの単価
・シリンジ 20mL 50 本 3,150円=63円
シリンジ
・翼付針 23G×3/4 50 本 4,500円=90円
・フローマックス 22GX1 1/4 100本 800円=8円
hari
・採血針ホールダー付き NM-22G 600個 22,200円=37円
採血針真空
・セーフタッチPSVセット 22Gホルダー付 24本 3,600円=150円

真空翼状
それでは、結果です。

採血針真空

短針真空管ホールダーの使い回しが以前はよく行われていたので単価が高いのかと思いましたが思いの他安かったのは驚きました。

差額は、
②翼付針 + シリンジ20mL =90+63=153円

③短針真空管    =37円
では….
153-37=116円です。
116円で、患者と看護師が気持ち良く採血できれば問題はないが、
病院からみたらコスト重視となる….
で、シュミレートしたらどうなるかみてみましょう。

クリニックでしたら、50人ほど採血すると、
1日で116円×50人=5800円
1週間(6日)で5800円×6日=34800円
1ヶ月で34800円×4週間=139200円
1年で139200円×12ヶ月=1670400円
約167万円となります。

さらに病院でしたら、300人ほど採血すると、
1日で116円×300人=34800円
1週間(7日)で34800円×7日=243600円
1ヶ月で243600円×4週間=974400円
1年で974400円×12ヶ月=11,692,800円
約1170万円となります。
(入院患者、外来患者、検診などで平日、休日ばらつきあるためあくまで仮イメージです。)
1人あたりのコストであれば、小さい金額かもしれないがトータルをみればものすごい金額です。
10年つづけば、1億ともなります。..。

でも、メーカー希望小売価格ですのでもしかしたらもっと安く仕入れるはずですのでもう少し安くなります。
また、真空管ホルダーが安いといわれていたのは真空管ホルダーの使い回していた時かなとも思いましたが違いました。
そうなると、真空管ホルダーを使い回していた場合はかなりのコストダウンが図れていたのではないかと思います。
しかし、実際に使う者として慣れたものを使いたいものです。
患者にとっても、使いやすいもので余裕持って採血されたほうが安心するかと思います。
経営する側は病院のコストダウンにうるさいので参考にしていみてください。