打診で肺の含気状態をアセスメントし、気胸になっていないかなどを診ることだできるようになります。
打診を行うことは稀で、せっかくここで覚えても使えないこともあるかもしれませんが看護師であれば知っておいて損はないでしょう。
そして、緊張性気胸であれば1分1秒を争う対応が必要になります。
そのため、打診により気胸疑いであることが分かれば救急隊、医者への伝達もスムーズになります。
打診音の3種類は?
①清音・・・正常です。
②鼓音・・・音の振幅が大きく、含気が多いことを意味します。
③濁音・・・音の振幅が小さく、含気が少ないことを意味します
肺の位置は?
肺の位置を知ることが必要です。
肺の上で濁音であれば異常ですが、心臓の上の正常音も濁音です。
また、肺下界での胃の上は、正常の鼓音でになりますが、肺の上での鼓音は異常音になります。
そのため、やみくもに打診してはいけません。
・肺上界 前面:鎖骨上2~4cm 後面:第7頚椎棘突起
・肺下界 右鎖骨中線上第6肋間、第6肋骨下縁
であるといわれており、この中間が肺の位置にあたります。
打診音の種類は?
・打診時に肺の上を叩いていて、正常であれば、「清音」
・肺の上を叩いていて、異常であれば「濁音・鼓音」
打診音の手順は?
前提として、肺の疾患が疑いがあるもしくは、視診・聴診・バイタルサインをとってから打診するのが望ましいです。
①できれば、上半身は裸のほうが分かりやすいため脱げれば脱いだほうがよい。
②肺の位置をさきほどの方法で診る
③気胸は左右どちらかがなることが多い。視診で。
呼吸時は横隔膜の運動範囲に3~5cmの差が認められるが、病変によっては可動
が制限されるので、収縮の程度や左右差の有無を確認する。
④肋間の上を左右対称に(約4cm間隔で)叩く。