どちらも、手術際に使用される止血剤です。また、どちらも主原料はコラーゲンです。
コラーゲンには止血効果あるのです。

コラーゲンと止血の関係について

コラーゲンは結合組織の主成分で血管、真皮や筋膜や心膜、骨、さらに肝蔵、筋肉、肺な どの臓器すべてにあります。コラーゲンは、細胞を支え組織や臓器の形成しています。で、血管が損傷し出血すると、血管壁やその周囲の組織に存在するコラーゲンと血液が反応を起こし止血されます。

血栓形成(止血)

この止血はコラーゲンと血小板の反応により起こります。
①まず血小板がコラーゲンに粘着し
②次いで血小板に内蔵されている各種の因子が放出され血小板が凝集します
③更にこの凝集塊はフィブリンを形成し最終的には血球成分も取り込んだ赤色血栓され止血します。

インテグラン(外科用止血剤)

コラーゲンのもつ優れた局所止血作用に注目し、1970 年代にコラーゲン止血材が米国においてウシ真皮より微線維状の製剤として研究開発された。しかし、この製品にはウシ
血清アルブミンが残存するなどの問題点があった。
それを改善したのがインテグランでインテグランは、1990 年(株)高研により開発された吸収性のウシ由来コラーゲンの原料のアテロコラーゲン止血材です。

インテグラン
種類
・綿状

・シート

使う理由は?

外科の手術の際に、結紮または外科用の止血剤として使われます。

細い血管が切れてしまったときは、自然に止まるのを待つしかありません。
しかし、この外科用止血剤シートを塗布すると、血液が凝集して無駄な出血が抑えられます。
アビテンに使用されている成分薬は”微線維性コラーゲン止血材(アビテン)”というものです。このコラーゲンが、血液を凝固させる作用をもっています。
創傷面に対し、強い付着力を持つため止血しやすいです。
手術時の出血量を減少することができ、止血に要する時間を短縮させ手術時間の短縮にもなります。

アビテンの使用方法は?

医者の指示にしたがいクーパーでカットします。
手術の合間に、切っておくか、適したサイズにしておきます。
止血は早急な対応が必要なので、術者が使用する際にはすぐ使えるようにします。
また、濡れないようにガーゼや器械台の上の濡れにくいところに置いておきます。
術者が鑷子などで把持して術野にもっていくことが多いです。

インテグランの保存方法と使用期限

・保存方法…室温保存
*滅菌状態にて使用されるので必ず滅菌状態のまま保存されることが基本
*高温多湿、直射日光を避け、できるかぎり清潔な場所で保存します。
・使用期限…3年

アビデンシート(外科用止血剤)

アビデン
アビデン(Avitene)は、止血効果があり活性な吸収性コラーゲンでできています。貼付すると凝固形成を促進し、血小板凝集およびフィブリンを形成するタンパク質の放出を多く出させるため、止血効果があるのです。

特に、脳神経外科手術使用されることが多いですが他全ての外科手術で止血のために使われます。

動脈はなかなか血がとまらないですが動脈にも効果的で出血の止めるのに効果があります。
脳の中は複雑で入り組んでいますがそのようなとこでも使用することができるため非常に使いやすいです。
また、使いやすい大きさにサイズにカットをすることができます。
平坦な表面はもちろんですが血管など吻合部位などの彎曲している部位にも使えをそれおを包むんでも使用できます。
外傷、腫瘍、心臓血管手術で使用されます。
こちらも生食などで浸らすことないようにします。

アビテンの使用の注意点

使用に際しては,止血後,余剰分は可能な限り,生理食塩液を用いて洗浄除去すること[肉芽腫,膿瘍等が発現した症例が収集されているため脳外科領域及び婦人科領域に限らず膿瘍や肉芽腫の報告が外科・耳鼻咽喉科・泌尿器科・整形外科等からも収集されております。脊椎の周囲に使用した症例において神経麻痺を起こした症例が4症例収集されたことから,「適用対象(部位)」を新設し,「脊椎の周囲」を追記致しました(症例1)。4症例とも神経周囲に本品を使用した後,本品が除去されず余剰分が神経を圧迫したため,麻痺を生じています。神経の周囲ですので止血後,本品により神経を圧迫しないように十分注意し,余剰分は可能な限り,生理食塩液を用いて洗浄除去してください。

アビテンの臨床効果は?

臨床成績
対象症例 有効率(%)
1348症例 91.8%

アビテンはどのくらいで体内吸収されるのか?

・肝切除術の出血でアビテンを使用し、術後8週目までにほとんど吸収されました。
・子宮頸部円錐切除術でアビテンを使用し、術後6週目までに21例中19例に完全な組織吸収がされました。

種類
・フラワータイプ

・シートタイプ