薬の吸収速度について

薬の吸収速度は、どのくらい体内に吸収され効果があるかについては「血中濃度」が目安になっています。また、どのくらい薬の効果が持続するか?薬の半減期なども「血中濃度」が目安になっています。

①吸収速度の早い順

静脈内注射は血液で全身に運ばれるので一番はやいです。また、経口は遅くその効果も軽いです。

静脈内注射>筋肉内注射>皮下注射>皮内注射

上記の順位はよくみると思います。
これに、経口直腸からによる服薬を追加した順番はこちらです。

静脈内投与>直腸内投与>筋肉内投与>皮下注射>皮内注射>経口投与
ということで、静脈注射が一番早いです。
血流に乗って、直ぐに全身に運ばれるからです。
緊急時に点滴をとる理由もこの薬を一番はやく効かすためですね。
救急対応できるように薬を一番早く効かすためです。
そのため時間としては静注は、5~10分で効果でてきます。
筋肉注射、皮下注射の順に効果発現は遅いですが、それでも注射での効果は内服より早いです。

引用:医療薬学II 共立出版

②作用持続時間の短い順

静脈内注射<筋肉内注射<皮下注射<皮内注射
お薬がどのくらい効果があるのかは薬によって違いますので注意してください。

③作用持続時間の長い順

点滴静注>経皮(皮膚塗布)>経口投与>皮下投与>筋肉内投与>静脈内投与
直腸内投与

点滴静注は継続的に薬があるのと経皮(皮膚塗布)は継続して貼ってますので薬効が作用している時間はやはり長いです。

注射も初回通過効果がない

薬の飲み合わせの心配もないため、薬をたくさん飲んでいる方や服薬が困難だったりする場合も静脈注射は使いやすく効果があります。
薬に頼るな

直腸内投与も初回通過効果がない


直腸内投与は、直腸内粘膜から吸収され下大静脈を経て直接全身循環に入る
すなわち、初回通過効果を受けないことも知っていてください。
これは、例でいえば痛み止めが飲み薬より座薬が効く理由です。
また、胃にもやさしいです。しかし、座薬といえば痛み止めで使用されることが多く、強い痛み止めだと胃が荒れやすい薬です。

初回通過効果とは?

薬物を口から内服する方法では初回通過効果があります。
経口薬はを通り小腸で吸収され門脈血液中に入り、全身に運ばれ最後は肝臓で代謝されます。この肝臓に存在する酵素(薬物代謝酵素:CYP)により、少なからず薬の一部は代謝・分解されます。最後に腎臓で排泄されます。
この肝臓で薬が全身に運ばれる前に代謝されることで、飲んだ薬の効果(薬効)全てが全身に届かないことを初回通過効果を受けるといいます。初回通過効果とは「薬の成分の一部が全身にまわる前に代謝されてしまい薬の成分はすべて全身に回らない」ことを意味します。

座薬、膣剤、舌下錠、注射、経皮吸収型製剤、点鼻剤は初回通過効果はなく肝臓で薬の一部が代謝されることはありません。

内服では15~30分後には血液に到達し全身にまわり薬の効果がでてきます。
経口投与は、容易にかつ安全に服薬できることがメリットであるため効きは遅くても無理に静注を行わない理由にもなります。

疼痛薬がなぜ頭痛に効くのか?

頭痛がある場合にロキソニンやカロナールなどの疼痛薬が頭が痛いので頭に作用したのではないです。
血液やリンパ液薬は全身を回わります。その薬が全身に運ばれている間に、通過した頭で効いただけなのです。

薬の投与ルートの種類

体内に薬を取り込む方法として、いくつかの種類があります。

  • 経口:口から服薬
  • 静脈内投与:静脈に注射
  • 筋肉内投与:筋肉内に注射
  • 皮下与静脈:皮下に注射
  • 筋肉:筋肉内に注射
  • 皮下注射:皮膚の下に注射
  • 舌下剤:舌の下に置く
  • 直腸投与・経膣投与:座薬や膣剤を直接投与
  • 目薬:眼に注ぐ点眼
  • 吸入:口から肺に吸い込む
  • 経皮投与:局所的または全身的な効果を得るため皮膚に塗る
  • 経皮的湿布:貼り薬から皮膚を通じて体全体に運ぶ
  • 髄腔内投与:脊髄の周りのスペースに注射

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