局所麻酔薬であるキシロカインとは?

商品名は「キシロカイン」
薬品名は「塩酸リドカイン」
なので、ジェネリック品もいくつかあり、フリードカインというジェネリックもあります。

使用の際は医者の判断で決めますので局所麻酔を使用して準備しろといわれマニュアルがない状況であれば医師にE入り・Eなしキシロカインか?を確認する必要があります。

共通

痛み止め効果
・主要成分はキシロカイン
・キシロカインショック、キシロカインアレルギーには注意する

比較・違い

①Eなしキシロカイン

・静注ではこちらがよく使われます。
局麻としてよく使われます。
・Eなしキシロカインは常温保存です。

・硬膜外麻酔の持続では、この薬が麻酔薬として痛みを軽減させる場合もあります。
(多くは別の麻酔でアナペインという薬が硬膜外麻酔としてつかわれます)
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QLifeより画像添付

②E入りキシロカイン

①と何が違うのか最初は混乱しやすいです。
・静注では使用することはないです。
局麻としてよく使われます。
・エピネフリン入りキシロカインは15℃以下の冷所で遮光保存

・1%Eの”E”はエピネフリンという血管収縮剤が成分含まれています。
→このエピネフリンが含まれているかいないかが大きな違いとなります。
・含有されるエピネフリン(ボスミン)は静注でよく使われています。

そもそもエピネフリンとは?

・主にアナフィラキシーのショック時に静注するのがα,β受容体刺激薬の”エピネフリン(アドレナリン)”です。血圧をあげる効果などがあります。緊急時の薬剤で必ず用意しておきたい薬剤ともいえます。

・そして、エピネフリンは単体として静注に使用されるだけでなく、止血の効果があります。
静注としてエピネフリンが使用される場合はボスミンとよばれたりします。
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QLifeより画像添付

局麻としてよく使われる1%Eの”E”はエピネフリンの効果

術中では血で視野が悪くなるのを避けるため電気メスで止血もしますが、ターニケットで駆血しながら手術するので出血しやすいです。そもそもメスで切っていますから出血は確実してます。なので、E入りキシロカイン注射で止血を図ることは重要です。
しかし、細かい毛細血管があるや指先は禁忌がなので注意してくだい。
注射した部分の血管が細くなり、壊死のおそれがあるためです。
エピネフリンの作用として、注射した部分の血管が細くなり、血圧があがります。(モニターをつけてる場合は麻酔医や執刀医の先生がいても必ず血圧を確認してくだい。)さらに、血管が細くなることで麻酔の進行も遅くなりますので麻酔の作用時間が延長されます。全体の麻酔量を少なくできます。手術中麻酔がきれてきて患者が痛みを訴える場合はできるだけ安楽に手術をうけていただくには追加の注射が望ましいです。

手術中は全身麻酔が効いていて手術がはじまる際の1%Eキシロカインを使用する理由はもはや、麻酔としての痛み止めではなく止血効果の為に使用することも多いです。もし、小さい手術時使用の際は麻酔の鎮痛効果と止血効果を兼ねて使用していますね。

エピネフリンは、皮膚の血管では収縮作用が優先し、局所に適用すると末梢血管を収縮し止血効果があり、また、鼻・口腔粘膜の充血・腫脹を抑制する作用が皮膚の血管では特にあるのです。

エピネフリンE入りキシロカインの保存方法

・エピネフリン入りキシロカインは15℃以下の冷所で遮光保存
*キシロカインのEなしは常温保存です。

アドレナリン反転とは?簡単に説明します

アドレナリンを静脈注射すると急速な血圧上昇とそれに続く血圧下降が起こる現象のことです。

ここで1つ、コラム的なものを紹介します。

アドレナリンとエピネフリンの違い

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旧:エピネフリン注0.1%シリンジ「テルモ」
新:アドレナリン注0.1%シリンジ「テルモ」
成分は同じ”アドレナリン1mg/1mL”

知ってる方も多いでしょうが、アドレナリンとエピネフリンは同じです。

というのは、日本人が世界で初めてのアドレナリンの発見しましたが、
アメリカに盗作
されてしまいました。

日本人が世界で初めてのアドレナリンの発見者であり”アドレナリン”という名を名付けました。
しかし、当時はアジア人が差別的な扱いを受けていたため
アメリカのエイベルって学者によって盗作実験をしたことにされました。
こちらのアメリカの発見が正しいとされました。

その時のアメリカ人が名付けたのがエピネフリンという名前です。

今では日本人がアドレナリンの第一発見者とされています。
日本では近年製薬会社も「エピネフリン」から「アドレナリン」に呼称を変える製薬会社がありましたね。

「アドレナリン」という映画があった?

主人公が宿敵に毒を注射されていたというシーンからはじまり…1時間で死に至るというその毒がアドレナリンを出し続ければ作用を止められるという毒というまさにアドレナリンがタイトルにぴったりな映画で電気ショック、注射などによりアドレナリンがでることを求めて?スピード感よくストーリー展開していく映画です