・栄養剤を温めると、菌が繁殖してしまうということから菌の繁殖予防の理由で温めたりはせずに常温で注入するということになっています。
また、準備段階で栄養剤を温めても注入する時には時間も経ってしまい冷めてしまってることも多いため結局意味がないのではないかということもあるようです。医療の現場は緊急度に応じて看護師は動いているためこういうケースは多々おきてしまいます。
私の働く病院では?
成人は経管栄養の栄養剤は温めずに常温で行っています。
しかし、小児の場合はまた少し違って、成人より量が少ないということもあるのか、常温よりは少し温めている施設もあります。
また、成人の場合でも温めたほうが気持ち的に患者様を思いやって温めるところや慣習的に温めるところもあり様々ですが基本的に温めなくても問題はないようです。
経管栄養をする手順ですが
1、栄養剤→白湯
2、白湯→栄養剤
下痢防ぐため、この順番が考えれているがあまり効果ないこともあります。
下痢になりやすい方は速度を遅くするという対処方法もあるのでそちらでまず試すのがよいと思います。
①のほうがメリットも多いため①がよいかと思います。
栄養剤250ml+白湯100ml×3の場合なぜ白湯をいれるのか?
・入れる水分の量を増やしたい。
・経管栄養の浸透圧を下げたい
・経管栄養を少しずつ慣れさせる
・経管栄養中に、暑くなって脱水になったりした時の脱水の対処
栄養剤の滴下の計算は?
栄養剤の表記の滴下数で計算します。
ここでは、15滴≒mlと書かれた栄養剤の場合です。
指示は、400mlの栄養剤を2時間落とす指示です。
それでは計算してみましょう。
計算方式は
「落す量÷時間(分)=一分間の滴下量」
「一分間の滴下量×1mlの滴下量=一分間の滴下数」
因みにご質問の量を「1ml≒15滴」のルートで落すとすると
400ml÷120分=3.33ml
1分間で3.33mlで落とす必要があります。
1mlで約15滴落ちる栄養剤ですので
3.33ml×15=49.99
となり、一分間で約50滴の滴下速度で落とすことになります。
数年単位で、看護や医療の考えは変わってしまいます。
施設によるところもありますが理由はしっかり理解しておきましょう。