紫ウロバッグ症候群とは?

病院のベッドで尿バッグがかかれているものの中に紫ウロバッグ症候群がよくみられます。

バルンカテーテル(蓄尿袋)を長期留置中の患者さんでウロバッグが青紫になる現象です。
この現象を見かけたら、看護師であれば適切な対応を取ることが必要です。

ウロバッグの着色の原因

紫ウロバッグ症候群PUBS(purplu urine bag syndorome)によるウロバッグの着色の原因は、尿路カテーテルを挿入している患者が

尿路感染症
腸内容停滞(便秘)
が合併したときに起きます。

なぜバルーンバッグが紫になるかを簡単に説明

便秘により青色と赤色の物質に分解されるため、その2つが合わさり紫色になります。

なぜバルーンバッグ紫色になるかを難しく説明

1 腸内のトリプトファン

2 便秘によって増殖した腸内細菌に分解されインドールという物質になります。

3 それが肝臓でインジカンという成分になり尿中に排泄されます。

4 このインジカンが尿中の細菌で分解されて、インジゴ(青色)とインジルビン(赤色)が生じます。
この二つの物質は水に溶けない為、紫色(青+赤)になってしまいます。

また、色調は両物質の比率によって藍色、紫色、ピンク色などに変化します。

対処方法

便秘の対策
尿路感染の治療(抗生剤の服薬)
留置カテーテルの抜去

と発熱などの全身症状が出ているなら、抗生物質の投与も考慮しますが、留置カテーテルの抜去が最優先です。そして便秘の対策も必要となってきます。
尿路感染により入退院を繰り返す高齢者も少なくありません。
看護師が早期発見し医師にすみやかに報告し治療をすることが望ましいです。