ヒルドイド軟膏=ヘパリン類似物質の軟膏です。
通常、アトピーの方の保湿剤として医療目的として処方されるものです。

美容目的の使用が問題になっているヒルドイド軟膏

以前から問題になっているヒルドイド軟膏が美容目的で使う人が増えていることから厚生労働省でも大きな問題となっています。この美容目的とは「肌の乾燥」で使いたいという目的も入っています。

美容目的でのヘパリン類似物質の処方が全国で年間93億円と推計

通常、病院で保険がきくのは健康に問題があるときだけです。そのため美容目的でヒルドイド軟膏の塗る薬を使うことは保険不適応ではないか?と厚生労働省で判断が任されていました。
2018年には美容目的で使用することでも保険の対象から外さず、さらに処方量の制限も見送ることになりました。
なぜ見送ることになり美容目的でも処方が可能になったのかというと「がん患者の団体」などから強い反対の声があったからです。

乾燥肌とは?ヒルドイドの効果とは

乾燥肌とは?

多くは肌の水分がなくなると肌はカサカサし肌の乾燥していることが多いです。
この原因の多というのは通常、肌の水分は肌の表面にある油によって肌から水分が逃げなくなっています。しかし、手洗いが多かったり、肌表面にある水分保持する細胞が傷つけられていると水分を保持できないため肌は乾燥してしまいます。

乾燥肌にヒルドイド軟膏がいいわけとは?

ヒルドイド軟膏は、その乾燥の原因となっている油と水分を与えてやることで乾燥を防ぎます。

効果的な塗り方

ただいつ塗ればいいというものでもありません。
できるだけ清潔な状態がよく、肌の細胞を傷つけたり水分が逃げやすい時がよいです。
また、塗る前に化粧水で皮膚を軽く湿らせてから塗ると保湿効果が高くなります。

  • お風呂、シャワーあと
  • 手を洗ったあと

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運営者が実際に愛用しているヒルドイド軟膏。ジェネリックのヘパリン類似物質油質性クリームも試しに使用してみました。比較してみて伸びや質感はヒルドイド軟膏の方が塗り心地はよかったです。ジェネリックの方はさらっとした感じがありました。
看護師の手は消毒や頻回による手洗いにより手はカサカサになりやすく手荒れもしやすいです。
もちろんハンドクリームも塗る方も多いですがヒルロイド軟膏を愛用する看護師も多いです。皮膚科で処方され保険も効くため看護師だけでなく愛用者は多いです。
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看護師だったら必ずみたことはあると思います。

その特徴をみていきましょう。

ヘパリン類似物質とは?

元々体内にあるヘパリンに似せてつくった成分です。

ヘパリン

人間の体にあるヘパリンは、肝臓で生成さます。コンドロイチン・ヒアルロン酸などと同じムコ多糖類の一種です。血液が固まるのを防ぐ作用があり、細胞増殖や脂質代謝にも関与しています。

ヘパリン類似物質

ヘパリン類似物質には、ヘパリンの作用に加えて、コンドロイチンをさらに精製し、
水と結合しやすい状態になっているので、肌なじみがよく、低刺激です。

ヘパリン類似物質には3つの効果

保湿

 
肌のバリア機能を回復し、肌のうるおいを取り戻し、外的刺激から肌を保護します。

血行促進

  
体内にあるヘパリンは血液の凝固を防ぐ作用があります。ヘパリン類似物質も同様の効果がるので血行を促進します。そのため、ヒルドイドは静脈炎や皮下血腫、内出血などができてしまったときに使用されます。

抗炎症作用

 炎症を抑え、荒れた肌を正常な状態へ導く。

ヒルドイドの効能

医療機関で処方となる効能については…

皮脂欠乏症、進行性指掌角化症、凍傷、肥厚性瘢痕、ケロイドの治療と予防
血行障害に基づく疼痛と炎症性疾患(注射後の硬結ならびに疼痛)、血栓性静脈炎(痔核を含む)
外傷(打撲、捻挫、挫傷)後の腫脹、血腫、腱鞘炎、筋肉痛・関節炎、
筋性斜頸(乳児期)

つまり…

  • 血行障害による痛みや炎症をやわらげます。
  • 打撲、捻挫などのはれや痛み、筋肉痛、関節痛をやわらげます。
  • 保湿効果があり、皮膚の乾燥を防ぐ働きがあります。
  • 傷跡の肉のもりあがり(ケロイド)の治療や予防、皮膚のかさつきやしもやけ、あかぎれを改善します。
  • 血液循環をよくし血流量を増やして、痛みや炎症をおさえる働きがあります。

ということです。
そのため、「アンチエイジング」「若返り」「シミが消える」「老化予防」などの効果が言われることもあります。

あせもには効果がない!

あせもを防ぐ効果ありますが、あせもになってからの使用はやめておいた方がよいです。
ヒルドイドは血行促進の効果があるので赤くなっている場合は炎症が悪化するので控えた方がよいです。

ヒルドイドの値段

  • ヒルドイドクリーム0.3%(マルホ)20g 506円 3割負担の場合 151.8 円
  • ヒルドイドソフト軟膏0.3%(マルホ)25g 632.5円 3割負担の場合 189.75 円<(これがもっとも使用されているものです)
  • ヒルドイドローション0.3%(マルホ)25g 632.5円 3割負担の場合 189.75 円

クリームとローションの違い

使用感や保湿効果が違います。
夏はローションタイプ使用感の良いもの、冬はクリーム、軟膏などがよいでしょう。

使い方

血行促進作用があるので、出血性血液疾患(血友病、血小板減少症、紫斑病など)がある患者さんの場合、血液凝固抑制作用を有しているので、出血を助長させる恐れがあります。出血性血液疾患がなくても、出血のある部分には使用してはいけないのです。
また、びらん、潰瘍状態の皮膚には使用してはいけません。妊娠・授乳に関しての安全性は確率されていないので、必ず医師に相談して下さい。

ヒルドイドソフト軟膏のジェネリック(後発)

先発薬品は「ヒルドイドソフト軟膏0.3%マルホ」です。

  • ヘパリン類似物質油性クリーム0.3%「ニットー」 日東メディック
  • ヘパリン類似物質油性クリーム0.3%「ニプロ」  ニプロ
  • ヘパリン類似物質油性クリーム0.3%「テイコク」帝國製薬
  • ヘパリン類似物質油性クリーム0.3%「アメル」 共和
  • ヘパリン類似物質油性クリーム0.3%「日医工」日医工
  • ヘパリン類似物質クリーム0.3%「SN」シオノ
  • ヘパリン類似物質クリーム0.3%「ラクール」ラクール

市販品でもヒルドイド軟膏と同じようなものがある!

どうしても美容のためにヒルドイドを使いたいという人は多いでしょう。そこでヘパリン類似物質が配合された市販薬もあるのでこちらの使用がおすすめです。